今季から予選フォーマットが変わり、Q1が20分間、Q2、Q3が7分間ずつとなったフォーミュラ・ニッポンのノックアウト予選。Q1からは12台が残り、Q2からは8台が残ることとなる。午前中に比べてやや雲が広がる天候となったが、依然として天候は晴れ。路面はドライのままだ。
Q1:
序盤、各車少しずつペースを上げながら1度目のアタックを実施。今回の開幕戦で好調の山本尚貴(TEAM無限)がトップタイムをマークし、次いでジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)と続く。
2回目のアタックにまず向かったのは、午前中シケインでストップし走行時間が少ない嵯峨宏紀(Le Beausset)。残り6分を切ったあたりで各車続々とピットアウトし、Q2進出をかけたアタックに向かっていく。まずはこの中から中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)が1分42秒491というタイムをマークするが、後続から一気に多くのマシンがこのタイムを塗り替えていく。結果、Q1のトップは山本尚貴(TEAM無限)がマーク。次いで小暮、オリベイラというトップ3で終了。
ノックアウトは4台だが、驚くようなメンバーとなる。新体制となった石浦宏明(KYGNUS SUNOCO)、そして中嶋一貴、アンドレア・カルダレッリ(KONDO RACING)、嵯峨という4人。元F1ドライバーの一貴がいきなりフォーミュラ・ニッポンの洗礼を浴びた形だ。
Q2:
Q1の2回目のアタックが終わる頃から、鈴鹿上空は一気に雲が広がり始め、なんと細かい雨が降り始めた。各車路面が濡れる前にアタックを実施しようと、コースオープンとともに一気に全車が飛び出し、インラップは渋滞ができるほど。
そんな中、多くのマシンが1周目にアタックを敢行。しかし、平手晃平(TEAM IMPUL)、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、小暮、小林崇志(HP REAL RACING)は2周目にアタックを実施。その中で小暮がQ2のトップタイムをマーク。山本、オリベイラと続くトップ3となった。
一方、大嶋和也(Team LeMans)、小林、中嶋大祐、アレキサンドレ・インペラトーリ(SGC by KCMG)がQ2で敗退。ルーキー勢の中では国本雄資(Projectμ/cerumo-INGING)だけがQ3に進出することとなった。
Q3:
いよいよポールポジションが決する予選Q3。雨は通り雨のようでQ3開始時には止み、ドライでセッション開始。Q2とは打って変わって、コースオープンになってもほとんどの陣営が動かず。まずは開始後しばらく、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)がコースインを果たす。次いで山本、オリベイラと少しずつコースに入っていった。
まずはアタックを開始したドライバーの中から、山本が1分40秒470というタイムをたたき出す。次いでオリベイラ、平手らが続いていくが、いずれも山本のタイムは上回れず。チェッカーが振られた後も山本のタイムは更新されず、結果、フォーミュラ・ニッポンデビューから2年目の山本が嬉しい初のポールポジションを獲得! 晴れ間が広がり始めた鈴鹿の空の下、山本はマシンを降りて渾身のガッツポーズ。「最高です! 栃木研究所も被災した中で開発の手をゆるめずに作ってくれましたし、御世話になった皆さんに感謝です」と喜びを爆発させた。
2番手には小暮が続き、3番手に塚越、4番手にオリベイラという順位に。トップ3はホンダエンジン勢が占めることとなった。